西国三十三所第十八番札所、六角堂 頂法寺。
京都市中京区、烏丸御池の近くにある古刹で、正式には「紫雲山 頂法寺」といいます。
本堂が六角形をしていることから「六角堂」の名で親しまれ、御本尊は如意輪観世音菩薩。
西国三十三所の札所であると同時に、いけばな発祥の地として知られ、華道家元・池坊の本拠でもあります。境内には京都の中心を示すと伝わる「へそ石」も残されています。
六角堂 頂法寺の基本情報
所在地:京都府京都市中京区六角通東洞院西入堂之前町248
札所番号:西国三十三所 第十八番
山号:紫雲山
宗派:天台系単立
御本尊:如意輪観世音菩薩
開基:聖徳太子
創建:用明天皇2年(587年)
駐車場:なし
電話番号:075-221-2686
※拝観時間・交通情報などは変更される場合があります。参拝前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
拝観時間・拝観料
六角堂の拝観時間は、
6:00~17:00
です。
納経時間は、
8:30~17:00
となっています。
境内は無料で参拝できます。
京都市中心部にあり、朝早くから開門しているため、ほかの京都市内札所と組み合わせて巡りやすいのも特徴です。
西国三十三所での位置づけ
六角堂 頂法寺は、西国三十三所の第十八番札所です。
第十七番・六波羅蜜寺から続き、次の第十九番は京都市上京区にある革堂 行願寺です。
第十五番から第十九番までは京都市内に札所が集中しており、徒歩や地下鉄、バスを組み合わせて巡りやすい区間です。
六角堂は西国三十三所の札所としてだけでなく、洛陽三十三所観音巡礼の第一番札所でもあります。
西国三十三所全体については、こちらの記事でまとめています。
→ 「西国三十三所とは? 全33札所一覧と実際に巡ったきっかけ」
御本尊
六角堂の御本尊は、如意輪観世音菩薩です。
聖徳太子の護持仏と伝えられる、像高一寸八分、約5.5cmの小さな観音像です。
平安時代から霊験あらたかな観音さまとして信仰され、さまざまな記録や説話にも登場します。
六角堂の御詠歌は、
「わが思う
心のうちは
六の角
ただ円かれと
祈るなりけり」
と伝えられています。
六角形の堂と、人の心が丸く穏やかであることを願う意味を重ねた歌として知られています。
歴史・由緒
六角堂は、用明天皇2年(587年)、聖徳太子によって創建されたと伝えられています。
寺伝では、聖徳太子が四天王寺建立のための材木を求めてこの地を訪れた際、持仏としていた如意輪観音を祀ったことが始まりとされています。
平安京遷都の際には、道路を通す予定地に六角堂があったため、天皇が移動を祈願したところ、堂が自ら北へ移動し、礎石ひとつだけを残したという伝承があります。
その礎石が、現在も境内に残る「へそ石」です。
また、親鸞聖人が比叡山から六角堂へ百日間参籠し、夢告を受けたことが浄土真宗開宗のきっかけになったとも伝えられています。
六角堂は創建以来、何度も火災に見舞われましたが、そのたびに再建され、現在の本堂は明治10年(1877年)に再建されたものです。
六角堂 頂法寺の見どころ
六角形の本堂
六角堂を象徴するのが、その名の通り六角形をした本堂です。
現在の建物は明治10年(1877年)の再建。
京都の市街地にありながら、独特の六角形の姿は存在感があり、西国三十三所の中でも印象に残る札所です。
へそ石
本堂前には、「へそ石」と呼ばれる六角形の石があります。
平安京造営の際、道路の予定地に六角堂があったため移動を祈願したところ、堂が北へ移り、この礎石だけが残ったと伝えられています。
六角堂が京都の中心に位置すると考えられてきたことから、「京都のへそ」として親しまれています。
いけばな発祥の地・池坊
六角堂は、いけばな発祥の地としても知られています。
境内には聖徳太子が沐浴したと伝わる池の跡があり、そのほとりに住持の寺坊があったことから「池坊」と呼ばれるようになりました。
小野妹子を始祖とする住持たちが仏前に花を供え、その技法が受け継がれたことが、日本のいけばなの発展につながったとされています。
現在も華道家元・池坊が六角堂の住職を務めています。
太子堂
境内の東北隅には、聖徳太子を祀る太子堂があります。
堂内には、聖徳太子が2歳の頃の姿とされる南無仏像が安置されています。
六角堂の創建伝承と深く関わる聖徳太子への信仰を感じられる場所です。
親鸞聖人ゆかりの地
六角堂は、浄土真宗を開いた親鸞聖人とも深い関係があります。
親鸞聖人は比叡山から毎夜六角堂へ通い、百日間の参籠を続けたと伝えられています。
その途中で夢告を受け、のちの浄土真宗開宗へとつながる重要な転機になったとされています。
鳩みくじ
六角堂の境内では、多くの鳩を目にすることがあります。
聖徳太子ゆかりの寺として、鳩をモチーフにした「鳩みくじ」も人気です。
西国三十三所巡礼の寺院としての歴史だけでなく、京都の町中に溶け込んだ親しみやすい雰囲気も六角堂の魅力です。
御朱印・納経
六角堂 頂法寺では、西国三十三所第十八番札所の御朱印をいただくことができます。
納経時間は、
8:30~17:00
です。
六角堂は西国三十三所のほか、洛陽三十三所観音巡礼の札所でもあるため、複数の御朱印があります。
西国三十三所巡礼の場合は、第十八番札所の御朱印であることを伝えると分かりやすいでしょう。
実際にいただいた御朱印

西国三十三所を巡った際に、実際にいただいた御朱印です。
札所ごとに異なる墨書や朱印を見比べることも、西国三十三所巡礼の楽しみのひとつです。
アクセス
公共交通機関の場合は、京都市営地下鉄「烏丸御池駅」5番出口から徒歩約3分です。
阪急京都線「烏丸駅」21番出口からは徒歩約5分です。
京都市の中心部にあるため、地下鉄や徒歩で訪れやすく、第十七番・六波羅蜜寺や第十九番・革堂 行願寺などと組み合わせて巡礼しやすい札所です。
駐車場
駐車場:なし
六角堂には参拝者用の専用駐車場はありません。
周辺には民間の有料駐車場がありますが、烏丸御池という京都市中心部に位置するため、地下鉄や徒歩での参拝が便利です。
参拝時に知っておきたいこと
六角堂は京都市街地の中心にあるため、山寺の札所とは違い、境内は比較的コンパクトです。
本堂への参拝だけであれば短時間でも巡れますが、へそ石、太子堂、親鸞聖人ゆかりの場所などもあわせて見ると、六角堂の歴史がより分かりやすくなります。
また、六角堂はいけばな発祥の地でもあります。
西国三十三所巡礼の寺院としてだけでなく、日本文化の一つである華道の歴史に触れられる点も大きな特徴です。
烏丸御池駅から徒歩約3分とアクセスがよく、朝6時から開門しているため、京都市内の札所を複数巡る日の最初に訪れるのも便利です。
西国三十三所まとめはこちら
西国三十三所を巡り始めたきっかけや、全33札所、巡礼地図、納経帳などはこちらの記事でまとめています。
→ 「西国三十三所とは? 全33札所一覧と実際に巡ったきっかけ」
実際に訪れた旅行記はこちら
実際に参拝したときのルートや周辺観光、食事などについては、「旅する」カテゴリーで順次紹介していきます。
