西国三十三所第十三番札所、石山寺。
滋賀県大津市、瀬田川のほとりにある古刹で、巨大な硅灰石の岩盤の上に堂塔が建つ独特の景観が特徴です。
石山寺は西国三十三所の札所として知られるだけでなく、紫式部が参籠し、『源氏物語』の着想を得たと伝えられる「文学の寺」としても有名です。
境内には国宝の本堂や多宝塔、天然記念物の硅灰石など多くの見どころがあり、四季折々の花や紅葉も楽しめます。
石山寺の基本情報
所在地:滋賀県大津市石山寺1丁目1-1
札所番号:西国三十三所 第十三番
山号:石光山
宗派:東寺真言宗
御本尊:如意輪観世音菩薩
開基:良弁僧正
創建:天平19年(747年)
駐車場:あり・有料
電話番号:077-537-0013
※拝観時間・料金・駐車場などは変更される場合があります。参拝前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
拝観時間・拝観料
石山寺の拝観時間は、
8:00~16:30
最終入山:16:00
です。
入山料は、
大人:600円
中高生:350円
小学生:250円
となっています。
また、本堂内陣を拝観する場合は別途拝観料が必要です。
本堂内陣拝観は9:00~16:00で、大人500円、小学生250円です。
行事や法要などによって内陣を拝観できない場合もあります。
西国三十三所での位置づけ
石山寺は、西国三十三所の第十三番札所です。
第十二番・岩間山 正法寺(岩間寺)から続き、次の第十四番は大津市にある長等山 園城寺(三井寺)です。
第十二番から第十四番までは、いずれも滋賀県大津市にある札所。
比較的近いエリアに三つの札所が集まっているため、巡礼の日程によっては同じ日に参拝することもできます。
西国三十三所全体については、こちらの記事でまとめています。
→ 「西国三十三所とは? 全33札所一覧と実際に巡ったきっかけ」
御本尊
石山寺の御本尊は、如意輪観世音菩薩です。
本堂に安置されている如意輪観世音菩薩は、日本唯一の「勅封観音」とされる秘仏。
通常は厨子の扉が閉じられており、33年に一度、また新しい天皇の即位の翌年に開扉されます。
安産、福徳、縁結びなどに霊験あらたかな観音さまとして、古くから多くの人々の信仰を集めています。
歴史・由緒
石山寺は、天平19年(747年)、聖武天皇の勅願によって良弁僧正が開いたと伝えられています。
創建には、奈良・東大寺の大仏造立が深く関わっています。
大仏を造るための黄金を求めて祈願する場所として良弁僧正がこの地を訪れ、岩山の上に観音像を祀ったことが石山寺の始まりとされています。
平安時代になると、京都から石山寺へ参拝する「石山詣」が貴族の間で盛んになりました。
紫式部をはじめ、『蜻蛉日記』の作者・藤原道綱母や、『更級日記』の作者・菅原孝標女など、多くの女性文学者が石山寺を訪れたことでも知られています。
石山寺の見どころ
本堂
石山寺の中心となる本堂は国宝に指定されています。
現在の建物は、永長元年(1096年)に再建された内陣と、慶長7年(1602年)に淀殿の寄進によって改築された外陣などからなる複合建築です。
本堂は巨大な硅灰石の岩盤にせり出すように建てられており、独特の景観をつくり出しています。
御本尊の如意輪観世音菩薩も、この本堂に安置されています。
源氏の間
本堂の一角には、「源氏の間」と呼ばれる場所があります。
紫式部が石山寺に参籠した際、この場所で琵琶湖に映る十五夜の月を眺めながら『源氏物語』の着想を得たと伝えられています。
石山寺が「文学の寺」と呼ばれることを象徴する場所です。
現在は紫式部の人形が置かれ、当時の参籠の様子が再現されています。
硅灰石
石山寺の名前の由来となったともいえるのが、境内にそびえる巨大な硅灰石です。
硅灰石は石灰岩が花崗岩と接触し、その熱作用によって変化してできた岩石。
これほど大規模な硅灰石が地表に露出している場所は珍しく、国の天然記念物に指定されています。
本堂や多宝塔などの建物は、この特徴的な岩山を利用するように建てられています。
多宝塔
石山寺を代表する建築物のひとつが、国宝の多宝塔です。
建久5年(1194年)に建立され、源頼朝の寄進によるものと伝えられています。
建立年代が明確な多宝塔としては日本最古。
上層が円形、下層が方形という美しい姿で、石山寺の象徴的な景観となっています。
内部には、仏師・快慶作の大日如来坐像が安置されています。
紫式部像・紫式部供養塔
境内には、石山寺と深い縁を持つ紫式部にちなんだ場所が点在しています。
紫式部像のほか、鎌倉時代に造られたとされる紫式部供養塔もあります。
『源氏物語』ゆかりの寺として参拝するなら、本堂の源氏の間とあわせて見ておきたい場所です。
四季の花と紅葉
石山寺は「花の寺」としても知られています。
春の梅や桜、新緑、初夏の花々、秋の紅葉など、一年を通して境内の景色が変化します。
特に秋は、国宝の本堂や多宝塔と紅葉が重なる美しい景色を楽しめる季節です。
御朱印・納経
石山寺では、西国三十三所第十三番札所の御朱印をいただくことができます。
納経時間は、
9:00~16:30
です。
実際にいただいた御朱印

西国三十三所を巡った際に、実際にいただいた御朱印です。
札所ごとに異なる墨書や朱印を見比べることも、西国三十三所巡礼の楽しみのひとつです。
アクセス
公共交通機関の場合は、JR琵琶湖線「石山駅」で京阪石山坂本線に乗り換え、「石山寺駅」で下車。
京阪石山寺駅から石山寺までは徒歩約10分です。
JR石山駅からバスを利用する場合は、「石山寺山門前」バス停で下車。乗車時間は約10分で、バス停から東大門まではすぐです。
京都駅からJR石山駅までは新快速で約13分なので、京都方面からも比較的アクセスしやすい札所です。
駐車場
駐車場:あり・有料
石山寺観光駐車場があり、普通車は約140台駐車できます。
普通車の駐車料金は600円です。
大型バスやマイクロバス、バイクにも対応しています。
参拝時に知っておきたいこと
石山寺は境内が広く、坂道や石段もあります。
西国三十三所の参拝だけでなく、本堂、多宝塔、硅灰石、源氏の間などをゆっくり見て回るなら、ある程度時間に余裕を持って訪れるのがおすすめです。
特に紫式部や『源氏物語』に興味がある場合は、本堂内の「源氏の間」もぜひ見ておきたい場所です。
また、春や紅葉の時期は参拝者が多くなるため、混雑を避けたい場合は早めの時間帯に訪れると比較的ゆっくり参拝できます。
西国三十三所まとめはこちら
西国三十三所を巡り始めたきっかけや、全33札所、巡礼地図、納経帳などはこちらの記事でまとめています。
→ 「西国三十三所とは? 全33札所一覧と実際に巡ったきっかけ」
実際に訪れた旅行記はこちら
実際に参拝したときのルートや周辺観光、食事などについては、「旅する」カテゴリーで順次紹介していきます。
