西国三十三所の番外札所、花山院菩提寺。
兵庫県三田市、標高約400mの東光山山頂にある古刹で、正式には「東光山 花山院菩提寺」といいます。
西国三十三所を中興した花山法皇が晩年を過ごしたと伝えられる寺院で、花山法皇の菩提を弔うことから「花山院菩提寺」と呼ばれています。西国三十三所の本札所には含まれませんが、巡礼の歴史を知るうえで欠かせない番外札所です。
境内には、花山法皇を祀る花山法皇殿、薬師如来を祀る薬師堂、花山法皇御廟所などがあり、展望所からは有馬富士や遠く小豆島まで望めることがあります。
花山院菩提寺の基本情報
所在地:兵庫県三田市尼寺352
札所番号:西国三十三所 番外札所
山号:東光山
宗派:真言宗
御本尊:薬師如来
開基:法道仙人
創建:白雉2年(651年)
駐車場:あり
電話番号:079-566-0125
※拝観時間・参道通行料・交通情報などは変更される場合があります。参拝前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
拝観時間・拝観料
花山院菩提寺の開門時間は、
9:00~
通常の閉門時間は、
17:00
最終入山:16:30
です。
11月~2月の冬季は、
最終入山:16:00
と案内されています。
拝観料は、
無料
です。
西国三十三所での位置づけ
花山院菩提寺は、西国三十三所の番外札所です。
公式サイトでは、西国三十三所を開いた徳道上人から約300年後、あまり知られていなかった観音霊場を中興し、世に広めた花山法皇が「巡礼開祖」と仰がれていると説明されています。
その花山法皇が、西国巡礼の中興を成し遂げた後、崩御するまで過ごした場所が花山院菩提寺です。こうした由緒から、西国三十三所ゆかりの番外寺院となっています。
番外編①・法起院が「西国巡礼草創の祖・徳道上人」、番外編②・元慶寺が「花山法皇出家の地」、そして番外編③・花山院菩提寺が「花山法皇晩年の地」。
三つの番外札所を巡ることで、西国三十三所巡礼の歴史が一本につながって見えてきます。
西国三十三所全体については、こちらの記事でまとめています。
→ 「西国三十三所とは? 全33札所一覧と実際に巡ったきっかけ」
御本尊
花山院菩提寺の御本尊は、薬師如来です。
境内には二つの本堂があり、薬師堂には本尊・薬師如来が祀られています。
薬師堂には日光菩薩・月光菩薩や十二神将も安置され、病気平癒や諸病悉除を願う信仰を集めています。
もう一つの本堂である花山法皇殿には、十一面観音菩薩立像と花山法皇坐像が祀られています。
歴史・由緒
花山院菩提寺は、白雉2年(651年)、法道仙人によって開かれたと伝えられています。
その後、西国三十三所巡礼を中興した花山法皇がこの地を訪れました。
花山法皇は西国三十三所霊場を巡った後、山の霊気を感じ、この地を隠棲の場所として選んだと伝えられています。その後約5年間、仏道修行に専念し、41歳で崩御したとされています。
寺名の「花山院菩提寺」は、その名の通り、花山法皇の菩提を弔う寺という意味です。
また、花山法皇を慕って女官たちもこの地まで同行しましたが、当時の山内は女人禁制であったため、女官たちは麓で尼僧となって暮らしたと伝えられています。
現在の所在地「尼寺(にんじ)」という地名も、この伝承に由来するとされています。
花山院菩提寺の見どころ
花山法皇殿
境内には二つの本堂があり、その一つが花山法皇殿です。
堂内には十一面観音菩薩立像と花山法皇坐像が祀られています。
西国三十三所巡礼を中興した花山法皇を直接お祀りしている場所であり、番外札所としての花山院菩提寺を象徴する堂宇です。
薬師堂
もう一つの本堂が薬師堂です。
御本尊の薬師如来を中心に、日光菩薩・月光菩薩、十二神将が祀られています。
花山院菩提寺は西国三十三所の番外札所であると同時に、西国薬師四十九霊場の第二十一番札所でもあります。
花山法皇御廟所
境内には、花山法皇の御廟所があります。
花山法皇が晩年をこの地で過ごしたという歴史を最も強く感じられる場所のひとつです。
西国三十三所を巡るきっかけを再び世に広めた人物に感謝を伝える場所として、ぜひ立ち寄っておきたいところです。
幸せの七地蔵
境内には「幸せの七地蔵」が祀られています。
それぞれ異なる願いに対応する地蔵尊で、花山法皇殿や薬師堂とあわせて参拝できます。
展望所
花山院菩提寺は標高約400mの山上にあるため、展望所からの眺望も大きな見どころです。
公式案内では、有馬富士や遠く小豆島まで望むことができるとされています。
今回の御朱印に記されている御詠歌、
「有馬富士
ふもとの霧は
海に似て
波かと聞けば
小野の松風」
も、この山上からの景色を詠んだものです。御詠歌は花山法皇作と伝えられています。
御朱印・納経
花山院菩提寺では、西国三十三所番外札所の御朱印をいただくことができます。
今回実際にいただいた御朱印がこちらです。

中央には力強い墨書と朱印が重なり、右側には花山法皇の御詠歌が記されています。
番外編①の法起院、番外編②の元慶寺、そして花山院菩提寺と御朱印を並べると、西国三十三所巡礼の草創から中興までの歴史が御朱印帳の中でもつながっていきます。
アクセス
公共交通機関の場合は、JR福知山線(宝塚線)「三田駅」で下車。
三田駅北口から神姫バス「乙原バレー」行きに乗車し、
「花山院」バス停下車。
バス停から山上までは徒歩約25分です。
ただし、参道はかなり急な勾配があります。
公式サイトでも、麓からタクシーを利用する方法を案内しています。
駐車場
駐車場:あり
山上の駐車場は無料です。
ただし、車で山上へ向かう場合は参道維持費として、
普通車・大型自動二輪車:500円
マイクロバス:1,500円
中型バス:2,000円
が必要です。
中国自動車道「神戸三田IC」からは、車で約20分が目安です。
参拝時に知っておきたいこと
花山院菩提寺は山上にあるため、公共交通機関で訪れる場合は最後に急な坂道を歩きます。
花山院バス停から山上までは徒歩約25分ですが、公式サイトでも「急な勾配」と案内されているため、歩きやすい靴で訪れるのがおすすめです。
車の場合は山上まで上がることができますが、参道にはすれ違いが難しい区間があります。
また、花山院菩提寺は単なる「追加の一寺」というより、西国三十三所巡礼の中興の祖・花山法皇が晩年を過ごした場所です。
法起院、元慶寺、花山院菩提寺の三つの番外札所を通して見ると、西国三十三所巡礼の成り立ちがかなり分かりやすくなります。
西国三十三所まとめはこちら
西国三十三所を巡り始めたきっかけや、全33札所、番外札所、巡礼地図、納経帳などはこちらの記事でまとめています。
「西国三十三所とは? 全33札所一覧と実際に巡ったきっかけ」
実際に訪れた旅行記はこちら
実際に花山院菩提寺を参拝したときのルートや、三田周辺の観光、食事などについては、「旅する」カテゴリーで順次紹介していきます。
