西国三十三所第三十三番札所、谷汲山 華厳寺。
岐阜県揖斐郡揖斐川町にある古刹で、西国三十三所巡礼の最後を締めくくる「満願霊場」です。
正式には「谷汲山 華厳寺」といい、地元では「谷汲さん」の名でも親しまれています。
御本尊は十一面観世音菩薩。
境内には本堂をはじめ、巡礼を終えた笈摺を納める笈摺堂、満願堂、「精進落としの鯉」などがあり、三十三所を巡ってきた参拝者にとって特別な意味を持つ札所です。
春は桜、秋は紅葉の名所としても知られています。
谷汲山 華厳寺の基本情報
所在地:岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲徳積23
札所番号:西国三十三所 第三十三番
山号:谷汲山
宗派:天台宗
御本尊:十一面観世音菩薩
開基:豊然上人・大口大領
創建:延暦17年(798年)
駐車場:町営駐車場あり
電話番号:0585-55-2033
※拝観時間・納経時間・駐車場などは変更される場合があります。参拝前に公式情報で最新情報をご確認ください。
拝観時間・拝観料
華厳寺の境内拝観時間は、
8:00~17:00
です。
納経・御朱印の受付時間は、
8:00~16:30
となっています。
拝観料は無料です。
西国三十三所札所会では拝観時間を8:00~16:30と案内しているため、遅い時間の参拝は避け、御朱印受付終了の16:30までを目安に訪れると安心です。
西国三十三所での位置づけ
華厳寺は、西国三十三所の第三十三番札所。
第三十二番・観音正寺から続き、西国三十三所巡礼の最後を締めくくる満願札所です。
花山法皇が西国三十三所を巡礼した際、華厳寺を第三十三番の満願所と定め、笈摺や杖、三首の御詠歌を奉納したと伝えられています。
また、西国三十三所の中で岐阜県にある札所は華厳寺だけです。
西国三十三所全体については、こちらの記事でまとめています。
→ 「西国三十三所とは? 全33札所一覧と実際に巡ったきっかけ」
御本尊
華厳寺の御本尊は、十一面観世音菩薩です。
秘仏として本堂に安置され、西国三十三所満願の観音さまとして古くから厚い信仰を集めています。
寺伝では、御尊像には「華厳経」が書写されているとされ、それが「華厳寺」という寺名の由来になったと伝えられています。
歴史・由緒
華厳寺は、延暦17年(798年)、豊然上人と大口大領によって開かれたと伝えられています。
その後、醍醐天皇から「谷汲山」の山号と「華厳寺」の寺号を賜りました。
「谷汲」という名は、谷から湧き出る油を灯明に用いたことに由来すると伝えられています。
天慶7年(944年)には朱雀天皇から鎮護国家の道場として勅願寺に定められました。
その後、花山法皇が西国三十三所を巡礼し、華厳寺を第三十三番の満願所と定めました。
中世には戦乱によって堂宇を焼失することもありましたが、再興を重ね、現在の本堂は明治12年(1879年)に再建されたものです。
谷汲山 華厳寺の見どころ
本堂
華厳寺の中心となるのが本堂です。
秘仏の十一面観世音菩薩を祀り、西国三十三所第三十三番札所として多くの巡礼者が参拝します。
西国三十三所満願の御朱印の一つも、本堂でいただきます。
花山法皇が残した三首の御詠歌にちなみ、本堂の御朱印は「現在」を表すとされています。
笈摺堂
満願札所ならではの場所が「笈摺堂」です。
笈摺とは、かつて巡礼者が身につけていた白衣。
西国三十三所を巡り終えた巡礼者が、満願の証として笈摺や杖を奉納してきた場所です。
笈摺堂の御朱印は「未来」を表すとされています。
三十三所を巡ってきた旅の終わりを実感できる、華厳寺を象徴する場所のひとつです。
満願堂
本堂からさらに奥へ進んだ場所にあるのが満願堂です。
その名の通り、西国三十三所巡礼の満願を象徴するお堂です。
満願堂の御朱印は「過去」を表すとされ、本堂・満願堂・笈摺堂の三つを巡ることで、現在・過去・未来の三世を表します。
精進落としの鯉
本堂の柱には、「精進落としの鯉」と呼ばれる青銅製の鯉があります。
西国三十三所を巡る間、精進を重ねてきた巡礼者が満願を迎え、この鯉に触れて精進生活を終えるという風習が伝えられています。
西国三十三所巡礼の“ゴール”を象徴する、華厳寺ならではの場所です。
仁王門と参道
華厳寺へは、門前町から長い参道を歩いて向かいます。
参道の先には仁王門があり、ここから本格的な境内へ入ります。
満願札所へ向かって一歩ずつ歩いていく参道は、33か所を巡ってきた旅を振り返る時間にもなります。
桜・紅葉
華厳寺は、岐阜県を代表する桜と紅葉の名所としても知られています。
春には参道が桜に包まれ、秋には境内や周辺の山々が赤や黄色に染まります。
例年、春には「谷汲さくらまつり」、秋には紅葉を楽しむ参拝者で賑わいます。
御朱印・納経
華厳寺では、西国三十三所満願霊場ならではの三つの御朱印をいただくことができます。
受付時間は、
8:00~16:30
です。
御朱印は、
本堂:現在
満願堂:過去
笈摺堂:未来
を表すとされています。
花山法皇が詠んだ三首の御詠歌にちなむもので、三十三所のほかの札所とは異なる華厳寺ならではの特徴です。
実際にいただいた御朱印



西国三十三所を巡った最後にいただいた、満願札所・華厳寺の御朱印です。
三十三の札所を巡った納経帳がすべて埋まる瞬間は、西国三十三所巡礼の大きな節目になります。
アクセス
公共交通機関の場合は、主に「揖斐駅」または「谷汲口駅」から向かいます。
JR大垣駅から養老鉄道で「揖斐駅」へ向かい、揖斐川町はなももバスなどを利用して「谷汲山」で下車。
またはJR大垣駅から樽見鉄道で「谷汲口駅」へ向かい、バスに乗り換えて「谷汲山」で下車します。
車の場合は、
東海環状自動車道「本巣IC」から約20分
東海環状自動車道「大野神戸IC」から約30分
名神高速道路「岐阜羽島IC」「大垣IC」から約50分
が目安です。
駐車場
駐車場:あり
華厳寺周辺には、揖斐川町の谷汲観光駐車場があります。
普通車・軽自動車:500円
中型バス:1,000円
大型バス:1,500円
二輪車:無料
です。
料金は日曜・祝日や特定期間に必要となります。
西国三十三所札所会では、町営駐車場の収容台数を約700台と案内しています。
イベント開催時や桜・紅葉の時期には、仁王門周辺で車両通行規制が行われる場合があります。
参拝時に知っておきたいこと
華厳寺は、西国三十三所巡礼の満願札所です。
通常の札所と同じように本堂へ参拝して御朱印をいただくだけでなく、満願堂、笈摺堂、「精進落としの鯉」まで巡ることで、満願霊場ならではの意味をより深く感じられます。
特に御朱印は、本堂・満願堂・笈摺堂の三つがあります。
三十三所の納経帳を完成させる場合は、時間に余裕を持って境内を巡るのがおすすめです。
また、参道には昔ながらの門前町が続いています。
すべての札所を巡り終えた後は、すぐに帰路につくのではなく、門前町を歩きながらこれまでの巡礼を振り返るのも華厳寺らしい締めくくり方です。
西国三十三所まとめはこちら
西国三十三所を巡り始めたきっかけや、全33札所、巡礼地図、納経帳などはこちらの記事でまとめています。
「西国三十三所とは? 全33札所一覧と実際に巡ったきっかけ」
実際に訪れた旅行記はこちら
実際に満願を迎えたときの参拝ルートや御朱印、門前町、周辺観光、食事などについては、「旅する」カテゴリーで順次紹介していきます。
