ふるさと納税をするとき、皆さんはどこから申し込んでいますか?
楽天ふるさと納税、さとふる、ふるなび、Amazonふるさと納税、ふるさとチョイスなど、今はたくさんのポータルサイトがあります。
私もこれまで、特に深く考えずに大手のふるさと納税サイトから申し込むことが多かったのですが、以前からひとつ気になっていることがありました。
「同じ自治体・同じ返礼品なら、自治体のサイトから直接申し込んだ方が安いのでは?」
という疑問です。
2026年9月、制度変更前にふるさと納税をまとめて行った際にも、花咲ガニや、翌年に届く定期便などを探しながら「自治体名+ふるさと納税」で検索してみました。
ところが、検索結果の上位に出てくるのは「さとふる」や「楽天ふるさと納税」などの大手ポータルが中心。
自治体独自のサイトを探したものの、そのときはうまく見つけられませんでした。
そこで今回は検索方法を変え、まず自治体の公式ホームページを開き、そこから「ふるさと納税」の案内をたどってみることにしました。
すると、岩手県釜石市で興味深い結果が見つかりました。
同じ返礼品なのに、釜石市の公式ホームページから案内されている特設サイトと楽天ふるさと納税では、寄付額に約15%もの差があったのです。
※本記事の寄付額は、第三者の比較サイトではなく、2026年10月8日に私自身が各公式サイトを直接確認したものです。寄付額や返礼品の内容は変更される場合がありますので、実際に寄付する際は必ず最新の公式ページをご確認ください。
2025年・2026年と、ふるさと納税のルールが大きく変わった
まず、最近のふるさと納税制度の変更を簡単に整理しておきます。
2025年10月1日から、ポータルサイトがふるさと納税の寄付に対して独自ポイントを付与することができなくなりました。
楽天ふるさと納税の場合も、寄付に対する楽天市場の通常ポイント、お買い物マラソンの買い回り、SPUなどは対象外になっています。
ただし、楽天カードなど「カード決済そのもの」に対してカード会社から付与されるポイントは別です。
さらに2026年10月1日からは、自治体の募集経費や返礼品の基準に関するルールも厳格化されました。
自治体が寄付を集めるために使う経費は段階的に見直され、2029年までに4割以内へ抑える方向になっています。
また、自治体が1支払先あたり100万円以上支払った募集費用については、支払先・支払額・目的を公表する仕組みも始まりました。
つまり今後は、
「どのサイトから申し込むか」
だけではなく、
「自治体がどのような経費を使って寄付を集めているのか」
も少しずつ見えやすくなっていきます。
今回は第三者の比較サイトの価格を使わないことにした
ふるさと納税には、複数のポータルサイトの寄付額をまとめて比較できる便利なサイトもあります。
候補となる返礼品を探すには非常に便利です。
ただし今回調べている途中で、比較サイトに表示されている価格と、実際の公式サイトの現在価格が一致しないケースがありました。
そのためこの記事では、第三者比較サイトに表示される「価格」や「最終更新日時」は根拠として使用していません。
掲載する金額は、
私自身が各公式サイトを開き、同じ商品・同じ容量・同じ条件であることを確認した数値だけ
にしています。
このルールで調べていくと、面白い例が見つかりました。
釜石市は「市の公式HP」から特設サイトへ行ける
岩手県釜石市の公式ホームページには、ふるさと納税の申込先として、
・ふるさと生活
・ふるさとチョイス
・楽天ふるさと納税
・さとふる
・ふるなび
・Amazon
などへのリンクが掲載されています。
ここで最初に掲載されている「ふるさと生活」が、釜石市の公式ホームページから案内されている特設サイトです。
なお、完全に市役所だけで運営しているという意味での「自治体直営」ではありません。
釜石市は、返礼品の発注や問い合わせ対応などの事務を株式会社かまいしDMCへ委託していると公表しています。
そのため、この記事では「自治体直営サイト」ではなく、
「自治体公式HPから案内されている特設サイト」
と表現します。
実例① 和の風バーグ10個は3,500円差
まず確認したのが、
釜石和山放牧牛 和の風バーグ 150g×10個[77-001]
です。
2026年10月8日に双方の公式ページを直接確認した結果は次のとおりでした。
| 申込先 | 寄付額 |
|---|---|
| 釜石市公式HPから案内されている「ふるさと生活」 | 19,000円 |
| 楽天ふるさと納税 | 22,500円 |
| 差額 | 3,500円 |
同じ「150g×10個」で、商品番号も特設サイトが[77-001]、楽天が[ra-77-001]と対応しています。
寄付額の差は3,500円。
楽天の22,500円を基準にすると、特設サイトの方が約15.6%低い寄付額でした。


実例② 麻生の牛たん800gは4,000円差もうひとつ確認したのが、
麻生の牛たん 塩ダレ800g(400g×2)[01-007]
です。
| 申込先 | 寄付額 |
|---|---|
| 釜石市公式HPから案内されている「ふるさと生活」 | 22,000円 |
| 楽天ふるさと納税 | 26,000円 |
| 差額 | 4,000円 |
こちらも、特設サイト[01-007]と楽天[ra-01-007]で、商品・容量が一致しています。
22,000円と26,000円。
差額は4,000円で、楽天の26,000円を基準にすると、特設サイトの方が約15.4%低い寄付額でした。


2つ申し込むだけで7,500円も違う
今回確認した2つを両方申し込んだ場合で比較すると、
釜石市の特設サイト
19,000円+22,000円
=41,000円
楽天ふるさと納税
22,500円+26,000円
=48,500円
差は、
7,500円
になります。
同じ自治体に寄付し、同じ返礼品を受け取るのであれば、この差はかなり大きいと感じます。
ふるさと納税には控除上限額があります。
同じ返礼品をより少ない寄付額で受け取れれば、その分の寄付枠を別の自治体や別の返礼品に使うことができます。
では、この約15%が楽天の「手数料」なのか?
ここは注意が必要です。
今回、
特設サイトと楽天で約15%の寄付額差があった
ことは事実です。
しかし、
「この約15%がそのまま楽天の手数料」
とは断定できません。
自治体がふるさと納税を運営する際には、
ポータルサイト利用料、決済費用、事務費用、問い合わせ対応、返礼品管理、配送管理、広告・広報など、さまざまな経費が発生します。
特設サイト側にも運営費用はかかっています。
そのため、今回の価格差は「大手ポータルを利用する場合と自治体特設サイトを利用する場合の費用構造の違いが反映されている可能性がある」と考えるのが適切です。
ただし、寄付する側から見れば、
「同じ返礼品なのに、申込先によって寄付額が違うことがある」
ということ自体が重要です。
大手ポータルで申し込む前に、まず自治体公式HPを確認してみる
今回、一番伝えたいのはここです。
私自身、以前「自治体名+ふるさと納税」とGoogleで検索したことがあります。
ところが検索上位には、さとふるや楽天などの大手ポータルが多く表示され、自治体独自の申込先を見つけることができませんでした。
今回の釜石市では、
Google検索結果から直接探すのではなく、まず釜石市の公式ホームページへ入り、そこから「ふるさと納税」の案内をたどる
ことで「ふるさと生活」に辿り着きました。
今後は、ふるさと納税をするときに次の順番で確認してみようと思います。
- 欲しい返礼品・自治体を決める
- その自治体の「市役所・町役場・村役場」の公式ホームページを開く
- 公式HP内の「ふるさと納税」「寄附」ページを探す
- 自治体公式HPから案内されている特設サイトがないか確認する
- 楽天・Amazon・ふるなび・さとふる・ふるさとチョイスなどの寄付額も確認する
- 同じ商品・容量・配送条件で比較し、最後に寄付先を決める
この方法なら、Google検索の上位に表示されない自治体特設サイトを見つけられる可能性があります。
自治体特設サイトが必ず安いわけではない
もちろん、
「自治体の特設サイトなら必ず安い」
というわけではありません。
特設サイトを用意していない自治体もあります。
また、特設サイトがあっても、大手ポータルと同じ寄付額に設定されている場合もあるでしょう。
実際、今回ほかの返礼品を調べると、楽天・Amazon・ふるさとチョイス・au PAYなど、複数ポータルで同じ寄付額になっている商品も多数ありました。
だからこそ、
「いつも楽天だから楽天」
「いつもさとふるだからさとふる」
と決めつけず、一度比較する価値があります。
ポイント競争が終わった今だからこそ「寄付額」を比較したい
以前は、楽天ふるさと納税のお買い物マラソンやSPUなど、ポイント還元を含めて「どこで寄付するのがお得か」を考えることができました。
しかし2025年10月から、ポータルサイトによるふるさと納税への独自ポイント付与は原則としてなくなりました。
だからこそ今後は、
「何ポイントもらえるか」ではなく、同じ返礼品を受け取るためにいくら寄付する必要があるのか
を見る意味が大きくなったと感じます。
さらに2026年10月からは自治体の募集経費についても透明化が進みます。
今後、各自治体が公表する募集費用も確認していけば、
「なぜ寄付額に差が出るのか」
について、さらに詳しく見えてくるかもしれません。
この点については、今後も追記していく予定です。
まとめ|まず自治体公式HPを確認する、という選択肢
今回、釜石市の同じ返礼品を公式サイト同士で比較したところ、
和の風バーグ10個
特設サイト 19,000円
楽天 22,500円
→ 3,500円差・約15.6%
麻生の牛たん800g
特設サイト 22,000円
楽天 26,000円
→ 4,000円差・約15.4%
という結果になりました。
2商品を合計すると、
41,000円と48,500円で、7,500円の差
です。
今回の調査で感じたのは、
大手ふるさと納税サイトを比較する前に、一度その自治体の公式ホームページを確認してみる
という方法です。
Googleで「自治体名+ふるさと納税」と検索するだけでは、大手ポータルが上位に表示され、自治体の特設サイトを見つけにくいことがあります。
その場合は、
自治体公式HP → ふるさと納税ページ → 公式に案内されている申込先
という順番で探してみる。
これだけで、同じ返礼品をより少ない寄付額で受け取れるケースが見つかるかもしれません。
今後も、実際に公式サイトで確認できた返礼品だけを使って、楽天・Amazon・ふるなび・さとふる・ふるさとチョイス・au PAY、そして自治体特設サイトの価格差を調べていきます。
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