海外旅行が好きな私ですが、昔からマイルを上手に貯めて旅行していたわけではありません。
今から20年以上前、海外旅行で一番重視していたのは「いかに安く行くか」。
航空会社へのこだわりもそれほどなく、その時々で安く購入できる海外航空会社の格安航空券を利用していました。
そんな私が「マイルを貯めて、いつか妻と海外へ」という夢を持つようになったきっかけがあります。
ANAマイルを貯め始めて気づいた「3年」の壁
会社員生活の節目に、まとまった休暇を取れる機会がありました。
そこで妻と海外旅行へ行くことにし、久しぶりにANAの航空券を購入しました。
「せっかくANAに乗るのだから、カードを作ってマイルを貯めてみよう」
そんな軽い気持ちからANAのクレジットカードを作ったのが、私のマイル生活の始まりです。
最初は夢が膨らみました。
日々の生活でマイルを貯めて、それを使ってまた妻と海外旅行へ行く。
ところが、会社員として働きながらマイルを貯めてみると、思っていた以上に大きな壁がありました。
マイルの有効期限です。
ANAマイルには原則として利用月から36カ月後の月末という有効期限があります。
十分なマイルが貯まるまでには時間がかかりますし、貯まったからといって、会社員が好きな時期に長期休暇を取れるわけでもありません。
行きたい場所、休める時期、特典航空券の空席。
これらがすべてうまく重ならないと、思い描いていた旅行は実現できません。
結局、そのとき貯めていたマイルは思うように特典航空券に使うことができず、有効期限が来る前に別の用途で使うことになりました。
「いつかマイルを貯めて海外へ」
その「いつか」まで、マイルをそのまま置いておけない。
これが私にとって大きな問題でした。
そんなときに出会った「スカイ・トラベラー」
そんな私が知ったのが、
アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード
でした。
このカードの特徴を知ったとき、
「これならできるかもしれない」
と思ったのを覚えています。
私にとって最大の魅力は、何といってもこれでした。
ポイントの有効期限がない
スカイ・トラベラーで貯めたポイントには、有効期限がありません。
これは私にとって決定的な違いでした。
3年後までに旅行する必要はない。
5年後でも、10年後でもいい。
会社員を卒業して、時間を自由に使えるようになるまで貯め続けることだってできる。
しかも、旅行先や利用する航空会社を今決める必要もありません。
まずは有効期限を気にせずポイントを貯めておき、実際に旅行するときに、その時点で自分たちに合った航空会社のマイルへ交換すればいい。
そう考えたとき、私の中に一つの大きな夢が生まれました。
定年になったら、妻と世界一周をしよう
どうせ長い時間をかけてポイントを貯めるなら、普通の海外旅行ではなく、
妻と二人で世界一周旅行をしよう。
そう考えるようになりました。
長い会社員生活を終えた後の記念旅行です。
できることならエコノミークラスではなく、ビジネスクラスで世界を回りたい。
カードの利用状況とポイントの貯まり方を見ていると、それは単なる夢ではなく、十分に狙えるのではないかと思えてきました。
そして、うまくポイントを貯め続けることができれば、
もしかしたらファーストクラスで世界一周できるかもしれない。
そんな夢まで膨らみました。
何年も先のことでも、具体的な目標があると、ポイントが増えていくこと自体が楽しみになります。
「いつか妻と世界一周へ」
それが、私がスカイ・トラベラーでポイントを貯め続ける大きな目標になりました。
私がスカイ・トラベラーを「最強」だと思ったもう一つの理由
スカイ・トラベラーの魅力は、ポイントを長期間貯められることだけではありません。
私にとってもう一つ大きかったのが、貯めたポイントを複数の航空会社のマイルへ移行できることでした。
つまり、ポイントを貯めている段階で「ANAにする」「この航空会社にする」と決めてしまう必要がありません。
まずはAMEXのポイントとして、有効期限を気にせず貯め続ける。
そして実際に旅行できる時期になったら、その時点での行き先、航空会社、必要マイル数、特典航空券の空席などを調べて、
自分たちの旅行に一番適した航空会社のマイルへ交換する。
私は、この自由度に大きな魅力を感じました。
スターアライアンスにも、ワンワールドにも選択肢がある
2026年9月現在、スカイ・トラベラーで貯めたポイントは、ANAをはじめ、シンガポール航空、タイ国際航空、キャセイパシフィック航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、カタール航空など、複数の航空会社のマイルへ移行できます。
つまり、スターアライアンス系だけでなく、ワンワールド加盟航空会社のマイレージプログラムなども選択肢になります。
スカイ・トラベラーの場合、JALマイレージバンクへの移行はできませんが、JALを除く提携航空会社への基本的な移行レートは、
です。
※ANAマイルへの移行には別途「メンバーシップ・リワード ANAコース」への登録が必要で、年間参加費や年間移行上限があります。サービス内容は変更される可能性がありますので、実際にポイントを移行する際はAMEX公式サイトで最新情報をご確認ください。
私がこのカードを作った当時から魅力を感じていたのは、「今、どの航空会社のマイルにするか」を決めなくていいことでした。
定年を迎えて、本当に世界を旅できる時間ができたときに、その時点で最も使いやすい航空会社を選べばいい。
ポイントだけをじっくり貯めて、行き先と航空会社は未来の自分たちに決めてもらう。
私にとって、これこそがスカイ・トラベラーならではの魅力でした。
ポイントを貯めることが、将来の楽しみになった
私にとって、これは単に「還元率が何%だからお得」という話ではありませんでした。
スカイ・トラベラーのポイントは、
将来、妻と世界を旅するための貯金のようなもの
になっていきました。
日々の生活でカードを使う。
ポイントが少しずつ増えていく。
その数字を見るたびに、
「これでまた、世界一周に少し近づいた」
と思える。
すぐに使う予定がなくても、有効期限を気にする必要がないから、焦ることもありません。
何年も先にある大きな目標に向かって、日々の生活を送りながら少しずつ準備していく。
今振り返ると、ポイントそのもの以上に、「将来の楽しみを持ち続けられたこと」も、このカードから得た大きな価値だったと思います。
ところが「世界一周特典航空券」が終了
ところが、そんな計画に大きな出来事が起きました。
ANAの「スター アライアンス世界一周特典航空券」が終了することになったのです。
ANAでは、スター アライアンス世界一周特典航空券の新規発券が、2025年6月24日をもって終了しました。
長年描いてきた計画だっただけに、このニュースを知ったときは本当に残念でした。
「せっかくここまでポイントを貯めてきたのに……」
と思ったのも事実です。
しかし、世界一周特典航空券がなくなったからといって、
世界を旅するという夢までなくなったわけではありません。
だったら、何回かに分けて世界を旅すればいい
ちょうどその頃、仕事の環境が変わったことなどから、以前より飛行機を利用する機会が増えました。
それをきっかけに、以前から興味のあったANAの上級会員資格を本格的に目指すことにしました。
そして、ANAのプラチナステイタスを取得。
さらに、目標の一つだった**スーパーフライヤーズカード(SFC)**を持つことができました。
そこで、世界一周旅行の計画を少し変えることにしました。
一度の旅行で世界を一周することにこだわらなくてもいい。
何回かに分けて、妻と世界を旅すればいい。
アジアへ。
ヨーロッパへ。
北米へ。
その時々で、行きたい場所へ行けばいい。
そう考えると、一度の世界一周旅行よりも、むしろ楽しみが長く続くのかもしれません。
世界一周特典航空券はなくなってしまいましたが、「妻と世界を旅する」という目標そのものは、今も変わっていません。
そして今、SFCにも大きな制度変更の動きが
ところが2026年、今度はSFCにも大きな制度変更の話が出てきました。
ANAが発表した新しい制度案では、SFC会員向けのプレミアムサービスについて、ANAカードやANA Payの年間決済額など、新たな条件が示されました。
私自身、せっかくプラチナステイタスを取得し、SFCを手にしただけに、この発表には複雑な思いがあります。
ただし、この記事を書いている2026年9月現在、制度変更の内容はまだ最終確定していません。
ANAは利用者から多くの意見が寄せられたことを受け、改定内容を再検討し、2026年9月末までに改めて案内すると発表しています。
私としては、SFCを取得してきた既存会員にとっても納得できる制度になることを期待しながら、正式発表を待ちたいと思っています。
この点については、ANAから正式な発表があり次第、この記事も更新していく予定です。
夢は、予定通りにいかなくてもいい
最初は、
「マイルを貯めて海外旅行へ行きたい」
という小さな目標でした。
それがスカイ・トラベラーとの出会いによって、
「定年後、妻とビジネスクラスで世界一周」
という大きな夢になりました。
そして世界一周特典航空券がなくなり、
「何回かに分けて、妻と世界を旅する」
という新しい目標に変わりました。
制度は変わります。
カードのサービスも変わります。
航空会社のルールも変わります。
でも、それに合わせて夢の実現方法を変えればいい。
私がスカイ・トラベラーを「最強」だと思っているのは、単純にポイント還元率が高いからではありません。
有効期限を気にせずポイントを貯めながら、何年も先の旅行を楽しみに待つことができた。
私にとっては、それがこのカードの一番大きな価値でした。
残念ながら、スカイ・トラベラー・カードは現在、新規入会の受付を終了しています。
それでも私は、今もこのカードを大切に使っています。
貯まっていくポイントの先には、
いつか妻と巡る世界の景色が待っている。
そう思いながら。
